カシスリキュール
カシスオレンジというシンプルなあれそれのお陰で、フルーツリキュールでは一番市民権得てるのでは?と思う奴
そんなカシスですが自家製リキュールを作る方法を考えてみようかと思います。
一般的なクレームドカシスはフランス産
1L辺り400g以上の加糖が必須となっています(クレームドの場合)
結構な量ですね、そりゃ甘いわけです
そもそもカシスって何なんだ?ってあれですが
Cassis(カシス)はフランス語で日本語では黒スグリ 、英語ではBlack Currant(ブラックカラント)と呼ぶベリー系の果物です。
名前にベリーって入っとらんやんッ!!って思いますけれども
セイヨウスグリの英名がグーズベリーってことでスグリの仲間のこれもベリー系、
割かしややこしい漢字で書くと黒酸塊、中々インパクトのある字面ですね
栄養価的にはビタミンCやアントシアニンが豊富。アンチエイジングにも役立ちそうです
肝心な味はというと……
カシスを生食したところ、非常に酸味が強く甘味は思ったりも控えめって感じですね 。微かに苦味も感じられます。
名は体を表すとはこのことでしょうか。想像していたよりなんというか、野性的な味わいです。
ということで目標は
- カシスの豊かな香りを生かし
- 個性である酸味を出しつつ
- 甘さのバランスを取って飲みやすく
てな感じで作成してみたいと思います。
折角なので青森県産国産カシスを使って作成致しました。
果実酒を作る上で基本的な方法は大きく二つですかね
- 漬け込みでの作成
- 作成したシロップとの混和
一長一短だとは思いますが、それぞれについて考えてみたいと思います。
漬け込み方式
王道の漬け込みによる作成です
必要量の氷砂糖と一緒に漬け込んで放置
液底に沈んだ糖分を時折り混ぜて、浸透圧を利用して徐々にカシスのエキス分を取り出す梅酒等で一般的な作り方ですね。
基本放置して時々混ぜるだけなので、結構シンプルです。
氷砂糖を使う理由については諸説ありますが筆者としては
”液体の比重が大きくなり、材料が浮かんでしまうのを防ぐため”が主かと考えてます。
空気中に出ると腐敗したり雑菌が繁殖したりが考えられますしね。
高い度数のアルコールの中にしっかり沈めて、菌類の繁殖を押さえたいところです。
後述のシロップでの作成と比べると
長所
- 素材そのものの味をストレートに出せる
- 基本的に放置なので手軽
- 徐々に変化していく様子は見るにも楽しい
短所
- 果実の状態に大きく味が影響される
- 味の完成形がイメージしにくい
という点があげられるでしょうか。
非常に簡単なので 、果実が手に入ったら試してみてはいかがでしょう?
シロップを作成し混和する方式
果実を破砕、圧搾等して砂糖等を混ぜたりしてシロップを作成し
それとスピリッツ類を混和することでリキュールとする方法です。
スピリッツを混ぜなければそのままノンアルコール用としても使えます。
肝心のシロップ作成法ですが 、パッと思い付くのはこんな感じでしょうか?
- 圧搾したものと砂糖を混ぜる
- 破砕して砂糖と混ぜ込み、ジャムのようにする
どちらにせよ、漬け込みでの作成と比べると
長所
- 味が想像しやすい
- ノンアルコールでの使用も考えられる
- 果実の状態を確認出来るので、安定性が高い
短所
- シロップ作成が多少手間
- 加熱する場合、味が変化する可能性がある
ってところでしょうか
アルコールNGの時などもあるでしょうし、基本的にはこの方が便利そうですね
ただ、アルコールと混ぜる際可能なら事前に混ぜておいた方が安定した味になるかと思いますよ
さて、ここまで書いといてですが現在の調査項目として
“作成時の環境による影響”を考えています。
フルーツリキュールって劣化しやすいものもあるので、 冷蔵保存が基本ってことも多いのですが
常温環境と冷蔵環境、それぞれ作成したものに違いは出ぬのかってことですね
冷蔵環境で劣化を避けつつ作成でき、フレッシュな香りをより伸ばすことが出来るなら
もしかしたら素晴らしく香り高いカシスリキュールが出来るやも知れません。
調査が完了したらまた、原理を探ってみようかと思いますが
今回はリキュールの製造ということでこんなところに
なお、自家製リキュールは酒税法に引っ掛かる可能性もあるので
作成する場合にはよく確認して、安心安全のものとしましょうね。
文:Shuim3 編集:nanayou
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